将来に漠然とした不安を感じた時こそ転職のタイミング

社会状況は不安定だがまだまだ転職のハードルは高い

現在の社会状況を見てみると景気の波はあるものの、日本が戦後からバブル崩壊まで歩んだような右肩上がりの経済状況というのはほぼ期待できないと言っていいでしょう。また、一度就職すれば退職まで会社が面倒を見てくれるという終身雇用は右肩上がりの経済状況下において機能していた制度のため、これからますます廃れていくと考えるのが自然でしょう。こうした社会状況の変化により、既に転職は以前に比べればそれほどネガティブな印象ではなくなりましたが、実際に転職するとなるとそのハードルは高いのが現状です。

転職のハードルが高い理由については、新卒が有利である現在の就職制度の問題もありますが、心理面による不安も大きいと言えます。実際に、今の会社に不満があってもいざ転職するとなると「次の就職先は見つかるのかどうか」「収入が下がってしまうのではないか」と不安を感じ、結局は会社への不満と転職への不安の間で葛藤し続ける人はたくさんいます。

転職を先送りにするデメリット

葛藤を抱えつつも定年を迎え、無事に定年退職まで勤めることができればそれはそれで素晴らしいことですが、もしも仮に不況により会社が倒産したり、リストラの憂き目に遭ってしまえば否応なく転職を迫られることになります。この予期せぬ転職と言うのは自分のタイミングによるものではないため、次の会社を冷静に選択できなかったり、十分な準備期間を取ることができないというデメリットがあります。

しかし、これだけではなく最も恐いのは一つの会社にずっと勤めているとその会社で生きていくために必要なスキルは身についても、他の会社ではまったく通用しないということがしばしば起きてしまうことです。もちろん、需要の高さを見極めて高度なスキルなどを持ち合わせていれば話は別ですが、長らく続いた終身雇用制度のせいか日本の会社では集団に従属するための能力が重視される傾向が強く、ずっと同じ会社にいるとその業界で生き抜くために本当に必要なスキルを身につけられないことも少なくありません。しかも、一つの会社に長く留まり続けると周囲の環境が見えづらくなりがちです。そのためこれから先、自分自身はこれからどのようなスキルが必要なのかといった客観的な視野を持つことができず、自分を取り巻く環境の変化についていけなくなる可能性も高くなります。

転職前に「不安」の原因を突き止めよう

今、抱えている不安や不満の原因を追究せずに現在の会社を飛び出してしまうと転職に失敗する可能性が高いです。この不安や不満というのは「このままではいけない」という言わば心の中の危機察知のサインでもあり、仕事や将来について見つめ直すためのきっかけを与えてくれます。ただ、不安や不満が募っている精神状態ではなかなか冷静な視線を持つことができず、頭の中で様々な不安や不満が浮かんでは消えるといった状態になりがちです。そこで役立つのが問題を可視化させることです。まず、思いつく不安や不満をノートでも何でも良いので書き出しましょう。そして、定期的に何度も見返して加筆や修正をしていきます。すると、当初は不満だったことが後から見返すと大した問題ではなかったことなどもわかり、本当に解決すべき問題点が見えてきます。

転職に完璧を求めすぎると失敗の原因にも

次の転職で完璧な会社を探そうとしてしまうと、なかなか思うような転職先が見つからないという状況に陥りがちです。そのため、先に述べた可視化した不安や不満の中からこれだけは譲れないというポイントに優先順位をつけてから転職先の候補を選ぶようにしましょう。もし、次の会社に転職する際に妥協したポイントがあるのであれば、その会社でスキルアップしてから再度ステップアップのために転職するという方法もあります。

また、転職によって不安や不満が全て解消されないのはもちろんのこと、前の会社の方が良かった部分というのも出てくるはずです。転職ですべて問題が解決すると思い込んでしまうと、次の転職先でも結局は不安や不満だらけという結果になりかねません。実際に短期間で転職を繰り返す人はこうした思考回路に陥ってしまっている場合がありますが、これではいつまでたっても不安や不満を解消するのは難しいでしょう。

転職サイトだけでなく転職エージェントを活用しよう

転職するにあたり、いざ転職サイトなどに登録してみても自分のスキルがどのような会社ならば生かせるのかといったことを判断するのはなかなか難しいです。特に資格がない分野などであればなおさらと言えます。そこで活用したいのが転職エージェントです。転職エージェントは転職サイトのように転職者を応募している企業を掲載しているだけでなく、今自分が持っているスキルなどがどれほどの市場価値があるのか査定してくれたり、求めるキャリアプランにあった会社の紹介やその業界における自分の強みなどをカウンセリングしてくれたりします。そのため、特に初めての転職で会社選びに苦労している人には転職エージェントの利用がおすすめです。ただ、転職エージェントの場合は転職サイトのように自由に企業へ応募することができないので、とにかく良いと思った会社に応募したいという人は転職サイトの方がメリットを感じられるでしょう。

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