歌舞伎町の弁財天様、皆さんご存知でしょうか?
我らが新宿11チャンネルの建物に弁天堂様の社が設置されています。
今日は七福神の紅一点、琵琶を弾く妖艷な姿で現される弁財天様について紹介していきます!
弁財天様って?
七福神の一員として宝船に乗っているところは皆さん見たことがあるのではないでしょうか?
徳の高そうなおじいちゃん達の中に1人輝く美女!我らが弁財天様です。
弁財天様のルーツは古代インドの神、サラスヴァーティー(水の神)とされています。
水の流れる音から音楽、弁舌を司り雄弁と智恵を授け、芸能・学問の分野での成功・名誉を
与えるとされ、また金運・財運をもたらすと言われています。
さらに「金光明最勝王経」というお経の「大弁才天女品」によると、
「人々に弁才、無尽の智恵、財宝、延命」を与え、「悪夢・邪気・呪術・鬼神などの
人を惑わすものどもを排除し、病苦や疾病、闘争などからも遠ざける」とあります。
人生で成功を願う人にはなんとも心強い神様です。
歌舞伎町公園にある我らが弁財天様です。ガーベラが添えられていました。
(写真を撮った時に弁財天様に「つぶり目 注意」と表示された時は笑ってしまいました。笑
Nikonおまえ、無礼だぞ控えるんだ・・・)
歌舞伎町公園の弁財天の歴史
歌舞伎町の地はかつて池とその周りを湿地と森が囲み、明治時代は絶好の鴨場だったそう。
大正二年、上野寛永寺の不忍弁天様の分祀として本尊を勧請、池のほとりに祠が祀られたのが
始まりです。
時は過ぎ、池が埋め立てられても尚、弁財天の祠はあり続けました。
やがて大正12年に土地の所有権が尾張屋銀行頭取の峯島家に移転したのを機に本堂改築が
行われましたが、昭和20年4月の空襲で消失しています。
しかし本尊は信者が持ち出しており、峯島家に返還されています。
戦後、消失した弁天堂の用地に仮殿が建設され、現本堂は昭和38年に建設された建物に
設置された歴史があります。
現在、新宿区に寄贈され歌舞伎町公園となっています。
社の左右には墨絵で龍と虎が描かれています。
(この建物の道路側に新宿11チャンネルへの入口があります。)
弁財天様の逸話
弁財天様の逸話として、江ノ島縁起があります。
これは江島神社の沿革を記した縁起書で1047年(永承2年)に書いたものが残されています。
昔、鎌倉の深沢の地に山を崩す、洪水を起こす、疫病をはやらす、生贄として子供を食すといった悪行を重ねる五頭龍がいました。
欽明13年4月12日(552年)、黒雲が天を覆い、大地震が起きて高波が村を襲いました。大地は10日間揺れ、揺れが収まると今度は海底が大爆発を起こし、岩を吹き飛ばすとそこには小さな島が・・・(これが江ノ島とされています)
すると雲から美しい天女(弁財天)が現れました。
この様子を見守っていた五頭龍は天女にひとめ惚れをして、結婚を申し込みます。しかし天女は悪行を理由に拒否。
龍は悪行をやめる誓いを立て天女との恋を成就させます。
なんとも悪い龍に捕まってしまった弁天堂様。しかし改心させるという女神っぷりです。
その後、五頭龍は日照りに雨を降らせ、台風を防ぎ、津波を押し返すなど約束通り村を
守ったそうです。可愛いやつめ
現在の龍口明神社にはこの五頭龍が祀られ、江島神社には弁財天様が祀られています。
終わりに
世界では一神教の信者が多い中、日本では昔から八十万神の神々という言葉があるように、
自然万物に神が宿っていると考えられてきました。
日本人は宗教を伝統や文化に近い感覚で捉えているように感じます。
僕は弁財天様に手を合わせることで「よしっ 頑張ろう!」という気持ちになります。
「金持ちになりたい~頼んます~」と思いながら手を合わせていますが、自分次第ですね!
神のみぞ知るってやつでしょうか